先日のレッスンでのこと。
ある中学3年生の男子生徒が、今、自分はどれほど忙しいのかを語ってくれました。
・期末テスト
・塾のテスト
・修学旅行
・部活の試合
・ピアノの発表会
私立の進学校に通いながら、塾も部活もピアノも頑張っています。
忙しい忙しいと言いながらも、レッスンには毎週通ってきますし、学校生活も楽しんでいるようで、実際、日々とても充実感があるそうです。
そんな彼がふと
「損得勘定では、ピアノはできひんなぁ」と話してきました。
以下、私との会話です。
生徒:「ピアノにこんなに時間を費やしても、テストの点数が上がるわけでもないし、塾のクラスが上がるわけでもない」
私:「じゃあ、なんでピアノやってるの?」
生徒:「うーん…楽しいから…かなぁ?」
私:「それは嬉しいねー」
生徒:「やめようと思ったことは、一度もない」
私:「音楽はどこかピュアでないとできないよね。『こんなことして、一円の得にもならへん』と思ってしまったら、馬鹿らしくてやってられないよね。」
生徒:うなずく
私:「でも、世の中には、損得を考えて、冷静に算盤をはじく人も必要だと思うし、こういうことに価値を見出す人も必要だと思う。」
生徒:うなずく
私:「仮に金銭的にプラスに働かないとしても、生活の中にピアノがあるって、すごく贅沢なことだとも思う」
生徒:うなずく
生徒:「いつか発表会でクラシックのすごい曲を弾いて、自分のことを表現して、承認欲求も満たしたいと思う」
私:「それは楽しみ!」
ざっとこんな会話だったように記憶しています。
この生徒さんは、ピアノレッスンを始めたのが遅い(確か、小学4~5年生)ということもあり、ピアノの進度としては、スローな方です。いつも年に2回の本番(発表会・クリスマス会)に向けて、コツコツと曲を仕上げています。
勉強は常に、上を上を目指して頑張っているので、ピアノはのんびりと、しかしじっくり確実に力を付けてくれたらと思っています。
彼の言う通り、目に見える損得だけで判断すると、ピアノは微妙な存在なのかもしれません。
でもピアノのようにすぐに結果が出ないことに対して、コツコツと努力を積み重ねることは、これから社会で生きていく上での、太い大きな柱となるように思います。
ではまたレッスンで(^^)/
日々のレッスンの様子は、インスタグラムで更新しています。是非のぞいてみて下さい♪