エリーゼのために

ベートーヴェンの「エリーゼのために」

ピアノを習う人にはあこがれの曲ですよね。
今日は大人の生徒さんTさん(女性)と「エリーゼのために」の話です。

「後期高齢者ですので、なかなか思うようには弾けません。」とレッスンではいつも控えめなTさん。私の教室でレッスンを始めてちょうど半年位です。以前にピアノレッスンを受けておられたようですので、今は唱歌やブルクミュラー等をレッスンしています。それはそれは繊細に優しく、そして上品な演奏をされます。大人の方の演奏からは、子どもの演奏にはない年輪のようなものを感じます。エネルギーに充ち満ちている子どもの演奏とは趣の異なる大人の演奏もいいものですよ。

話はTさんに戻りまして、先日のレッスンでのこと。
「エリーゼのためにが弾きたいのですが、私でも弾けるでしょうか?」と楽譜を持って来られたTさん。「すぐに弾けなくてもいいのです。90歳になっても100歳になっても、エリーゼのためにを弾いていられたらいいなあと思って。」そうはにかみながら言われるTさんに思わず「素敵ですー!!私もそんな風に歳を重ねたいです!!」と言って、逆に笑われてしまいました(^^;  いや、お世辞とかではなくて、本当にいいなぁと感動したので。「私のような年齢のものは、形の残らない趣味を持つのがいいんですよ。」とこちらが切なくなるようなことを言われるTさん。これからどんなエリーゼを弾かれるでしょう。楽しみです♪

「エリーゼのために」裏話
今から約200年前のドイツの作曲家ベートーヴェンの作品です。ベートーヴェンが恋をしたテレーゼいう女性に捧げた曲。本当の題名は「テレーゼのために」という説が有力です。悪筆で有名だったベートーヴェンですが、まさか「テレーゼ」と書いたのに「エリーゼ」と読まれてしまうなんて。怒りっぽい性格だったベートーヴェンは今頃あの世で「なんでやー!!」と怒っているかもしれませんね。

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