中学2年生のS君。こんなにつめを伸ばしてレッスンにきました。
もちろん、常備しているつめ切りで、すぐに切ってもらいました。
そしてこんな感じに。
私「まだ微妙に長いやん」
S君「だって先生とこのつめ切り、切れへんねんもん」
つめ
ピアノを弾く上で、伸びていると確実に邪魔になります。
打鍵する時に鍵盤につめがあたると、つめがあたる音がします。
微妙なタッチ(鍵盤にどう指があたるか、どう重さをのせるか)の調整ができません。なのであんまりつめが伸びている生徒には、いつもレッスンでつめを切らせます。
話はS君に戻して。
S君「明日塾のテストやねん」
私「ピアノレッスン、来てていいの?」
S君「だって勉強ばっかりは無理やもん」
私「余裕やな!」
こんな会話がしょっちゅうです。
よくピアノを練習する時間があるなと思うくらい、毎日頑張っています。
学校の合唱の伴奏もよく任されるようで、私はすごく嬉しいです。
そんなS君、今取り組んでいる曲がショパンのワルツop.69-1
通称「別れのワルツ」です。
優しくて感傷的なメロディーが本当に美しい曲です。
そんなショパンの名曲をS君は中学生の男子らしく、それはそれは健康的に、元気に弾いてくれます(+_+)
私「あのね、音も合ってるねん、テンポもいいねん。けど、健康的過ぎるねん。これ別れのワルツやで。もうちょっと繊細に弾こうよ。ショパンって病弱やってんで」
S君「ふーん……」
微妙に噛み合わない会話が毎週のように続きます(-_-;)
でもそれでいいのです! それが当然とも言えるでしょう。
だって40年以上生きてる私が感じるショパンの感傷的な音と、14~15年しか生きてないS君の感じるショパンは違って当然なのです。
いつかS君が年をとって感じるショパンの音は、中学生の頃に聴いたそれとは別物のように聞こえるはずです。
それが音楽です。だから音楽は面白いのです。
最後にもう1枚写真を。
私「ブログにつめしかのらへんのも嫌やろ? 弾いてる姿も撮っとくな」
S君「別につめだけでええけど」
来週はどんなショパンを聴かせてくれるかな?